第17回 2006年11月登山(妙義山 1104m)
妙義神社
登山口
<体験記>
今回は趣向きを変えてハイキング程度の登山を計画し、8時15分にスタートしました。
道の駅(妙義神社の真下)物産センターに駐車しようとしたら、今日は神社のお祭りでもっと下に停めさせられた。
最初、国道沿いの道をだらだらと歩くので、ハイキング程度で終わってしまうのかなと思い楽みが半減します。隊長が言われていたようにジョギングシューズでも問題ないと思いました。
ここまでは全く紅葉していなく、ガスっている山の上のほうが少し紅葉している程度でした。30分程歩くと登山道があり、急に山に来た感じになり、腿、脹脛に負荷を感じはじめ汗も出てきます。
この道は県道を使わずに金鶏山の北側を回りショートカットするイメージのルートです。すっかり登山気分に変わってきます。 一本杉で1回目の休憩をとります。目の前には鳥の尾っぽを上げたような岩があり、この山は登山禁止になっています。
休憩後にまもなく第一石門に到着します。このあと石門が4つありますが、自然が作った非常に大きな門です。妙義山は非常に変わった山であることが、このあと次から次へと味わうことができます。
またこの辺りから女性の悲鳴がたくさん聞こえます。 まずは『かにの横ばい』を通ります。名のとおり岩に沿って、わずかな歩幅を落ちないようにクサリを頼りに横歩きするものです。落ちれば間違いなく大怪我をするところです。
このあとに『?』という岩と岩の間をクサリを頼りにまっすぐに上に上がるところもあり、あまりにも急な坂のために大渋滞です。足のかける場所を選んでクサリを使いよいしょ、と登ると今度は急な下りになります。
これは後ろ向きにクサリをもってバックします。これでは女性の多くが悲鳴をあげて渋滞するわけだ、と思いました。 第四石門は一際大きなもので、休憩場所にもなっています。どこから沸いてきたのかたくさんの人です。少し歩くと、大砲岩といわれる格好をした岩が見え、またクサリを使いほぼ直登します。
直登と言っても5mぐらいですが、少学1年生も登っていましたので負けるわけにはいかないと、気合を入れて登りきると、景色が急に開け絶壁や下界の景色、少しばかりの紅葉が見え感動します。
ここからクサリもない幅1mほどの大砲岩を歩き、スリル満天状態です。もちろん落ちれば100m下にご臨終間違いなしです。さらにクサリを登ると、その先にあるもっと広大な絶壁ともっと開けた下界が見えさらに感激、感激!!
このあとは降りるのも慎重、慎重をきします。この辺りは妙義山の800mぐらいの中腹でしたが、登山を十分満喫できます。
このあとはあまり楽しさや感動はなく、少しばかりの紅葉とガスってよく見えない山々を見ながら歩くだけになります。ここは『関東ふれあい道』と言われていて、すれ違う時は、お互いによけないと通れないほど狭い通路です。
そのために挨拶、お礼の言葉を交わしなながら前進します。 ほぼ12時に休憩所に到着。ここで昼食していたら、となりのおじさんから下仁田滝めぐりがこの付近にあり9月に行ってきた時の写真を見せられました。
このおじさんはフィルム式の一眼レフで写真をとることが趣味で、まだ全紙(新聞紙を広げた大きさを言うそうです)に引き伸ばすと、フイルムがデジカメよりも勝っていてきれいだと教えられました。
20分ほどの休憩のあと、出発すると笛の音が響いてきました。すると実っちゃんがこれは祭りの笛だよと、みんな納得し、もうまもなく下山終了かと思いました。ところが笛の音が徐々に近き、すぐそこで鳴っているような感じになります。
第二見晴らし台にクサリで登ると、なんと笛の正体はオカリナを夫婦で吹いていました。ほのぼのとしたいい感じの仲のよいおじさん夫婦です。 ここまで登って来て、雄大な景色を見ながら2人で楽譜を見てオカリナを吹くなんて、あこがれるな~と思いました。でも我が家では、無理無理と自分に問いかけていました。
ここまでくると終点の妙義神社には約40分で到着します。この神社は立派なもので日光の陽明門風のもので、境内も非常に大きなものです。お祭りをやっていて味噌おでんを食べましたが、コンニャクの産地だけあり美味しです。
道の駅に到着すると道路には車があふれています。ここの真上にある『もみじの湯』に行く予定でしたが、混んでいそうなので少し離れた『荒船の湯』に変更します。
途中、変わった山で頂上が平らで右側が絶壁となっている荒船山を見ながら30分ほどドライブします。荒船の湯で疲れを癒して登山終了しました。
今回の登山は、当初ハイキングと言うことから軽く考えていましたが、急な登りがあり、多数のクサリもあり、足を踏み外せば仏さまになってしまうような岩、また岩を登りきった上にスリル満点の景色も堪能でき、まだ少しばかりではあるが、真っ赤に色づいたもみじも見れ、非常に変化のあった楽しい登山でした。
最後にパンフレットに書かれた妙義山を紹介しておきます。『上毛三山の一つに数えられ、日本3奇勝の一つである。妙義山は、白雲山、金洞山、金鶏山の三峰からなり、山容は非常に険しく石門群、大砲岩等、奇岩奇石が林立し大自然の造形美は見事である。特に絶壁をおおう春の新緑、秋の紅葉は、まさに天下の名勝である。』