第24回 2008年7月登山(富士山 3776m)
日の出
影富士
ブロッケン現象
<体験記>
KMT山の会の富士登山は今回で5回目になり、目的は登頂以外に景色がよいと言われている宝来山ルートを迂回することです。
21時に集合し高度順応化を40分程おこない、スタートします。頂上でのご来光を狙っている人が多く多数の人が登り始めています。これまでは富士宮口コースは午前中から登ったことがあります。
でもこれほどの登山者がいることがなかったのですが、今回は途中渋滞するほど込み合っています。頂上に近づくほど苦しくなり歩行スピードが落ちてきた人が疲れて道の横に座っているため渋滞が発生しています。苦しくなったら譲り合いの精神でお先にどうぞの気持ちが必要だと思いました。
渋滞はしていたが、止まったまま動かないことはほとんどなかったので、ほぼ予定通り頂上の富士宮本宮神社に4時に到着。
この時点での気温が5度で風が吹いていたので体感温度的には0度以下だったと感じます。
ご来光が4時45分なので、寒さを避けて登りの疲労を本宮前で癒し、日の出前に剣が峰3776mに無事登頂します。日の出まで30分以上の待ち時間を最高の日の出を期待して待機します。
東の空が明るくなり待っていた人たち(約50人)がその方向を見ていたところ、それよりも左側の雲の中から真っ赤な円盤がぽつんと現れ、あれが日の出だと、どことなく声が聞こえ、そこから約10分間の感動の日の出ショーが始まります。雲の中から出てきた赤い円盤が徐々に真っ赤な全容を見せるまでのシーンは言葉で言い表せないほど、すばらしい感動的なものでした。
過去6回の登頂の中で最高のものでした。特に雲、ガスが影響し、輝きに変化を与えたこともその要因だと思います。ここで変わった出来事がありました。ご来光を見ていた人の中で『さあ、みなさんすばらしいご来光に感謝して万歳三唱を行い祈願しましょう!!』との掛け声につられて登頂した全員で大合唱をしました。
感動の日の出ショーを見た後で、お鉢めぐりをしていた時に珍しい影富士も見れ、さらにもっと珍しいブロッケン現象(虹の中に自分の影が写るもの)が何度も見れ、これも感動ものでした。
お鉢めぐりを終えたあとは、御殿場コースの砂走りをざくざくとすべるように降りられるので、スピードが出ても膝への負担が少なく快適に下山できます。7合目から宝来火口を見学し富士宮口に戻るコースを初めて経験しました。この宝来山の第一火口は日本一の火口であると近くにいた人に教えられ、非常に雄大なスケールの大きな噴火口で、必見の価値があると思いました。
今回はこれまでと違った富士登山で、感動の日の出ショーが見れ、めったに見れないブロッケン現象も見れ、雄大な宝来火口も堪能でき楽しいものでした。